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へのへの!

henoheno(ハワイ語)=かわいい=霧矢大夢さんと日々のあれこれ

「バラバラ」を楽しむ――日生劇場『ヴェローナの二紳士』感想:その3

その2( 「ポリティカル」はアクセサリーじゃない――日生劇場『ヴェローナの二紳士』感想:その2 - へのへの! ) で作品についての違和感を書きましたが、演者の熱量は充分伝わってきたよ、という話。

 

 

まず、座長である西川貴教さんプロテュース。

西川さんというと、歌番組やバラエティから、歌がとってもうまくておしゃべりも上手、専門分野以外も、なんでも水準以上にできてしまう器用さの持ち主、といったイメージでした。

で、数回の観劇から生の西川さんを観て実感したこと。なんて真面目で気遣いの人だ!と。

 

カーテンコールで「シェイクスピアをこんなふうにしてしまって…」と恐縮しつつ「でも、一所懸命に愛をお届けできれば」と言い切る姿、いろんな役者さんにまんべんなく話を振り、乞われれば「しょーしゅーりきいいいいい!」と熱唱。

座長として、「この公演を盛り上げねば!」という責任感と意欲がビンビンに伝わってきました。

 

このプロテュースという役は、ご本人もおっしゃっていますが、好きな女にみんなの助けを借りつつなんとか告白→場所が変わった途端、違う女にひと目惚れ→その女が親友の好きな人だと知ってもそこまで良心の呵責に苛まれない→相手が自分の思いを受けいれてくれないと知るや実力行使→前の女が妊娠してると知ってやっと改心、と、まぁサイテーでどうしようもない、正直まったく気持ちが寄り添えない人物。

 

こんなもんはっきり言えば、ただのヤり捨てのクソ野郎(失礼)なんであって、「バリバリの男」感、つまり生々しさがあったら観てるほうは一発アウトだったろうところ、西川さんのはしっこい感じとか、あの小柄な体とか、そこから出てくるキュートさでなんとなーくその「サイテー」ぶりがアニメチックになってたというか、ごまけてたような。

 

加えて、カーテンコールでの誠実な座長ぶりを見て、あぁ真摯な方なんだなぁ、と一共演者ファンとしてなんともあたたかな気持ちに。

 

何しろ、「隆起した筋肉」等、霧矢大夢=筋肉ウーマンを公式にした(舞台上で言及されたのは初では?)功績は偉大!(プロテュースがシルヴィアを讃える台詞で筋肉礼賛も途中から追加。元の台本にはおそらくない台詞ですw)

 

霧矢さんにもバンバン突っ込んでくれて、その探求心ゆえ、ともすれば硬く見えがちなマイエンジェルもカンパニーにぐんぐん溶け込んでいってる感じで、座長に感謝感謝。

 

西霧で目に残ってるのは、東京公演楽のフィナーレで、下手側にプロテュース、ダイアナと揃うところで、西川さん、思いっきり力こぶ作って、後ろにいた霧矢さんに「(笑いながら)こらぁ!」って感じでかるくはたかれてたところ。

 

なごみーーーーー!お姉ちゃんと年子くらいのやんちゃな弟感いいーーーーーー!

 

 

次は堂珍さんヴァレンタイン。

 

正直初日観たときは、歌声も気持ちいいしハンサムさん!だけど、押し出しが足りない?控えめな方なのかなー、なんて思ってけど、中日過ぎたくらいから、グングングングン存在感が大きくなっていって、それにつれてワンコ的かわゆさが弾けまくり!

 

特に、後半の「ナイトレター」の爆発力はすごかった!

 

「ナイトレター」で、ヴァレンタインとシルヴィアが出会ってから着火までの速さ、勢い(まぁヴァレンタインはもともと結構燃えてたけど)は、「だ、大丈夫ですか…?」って観客はわりと置いてけぼりくらいますw

でも、その「ふたりだけの暴走力」があると、あの状況に説得力が生まれるんだなー、と。言ったら、観てるほうが「つ、ついていけねえ…でもなんか楽しそうだし楽しいね!」って感じられるのが正解のような。自然に体が動いてしまう素敵なナンバーってとこにも助けられるし。

 

このシーンの、日に日に増す、ヴァレンタインのおバカっぷりが本当にかわいかったーーw

 

なにしろ、シルヴィアが「連れ出してくれる?」って聞いたときのヴァレンタインの返事が、初日付近は普通に「はいっ!」だったのが、後半は、「ッッアァァアアァアァアアイッッッ!!」になってたほどだ。

で、ここで爆発するけど、その後の「愛のリベンジ」ではがっちり歌い上げるし、堂珍さんステキ。

 

いや、改めて、「ハンサム」って強いなーとw

だって、ソフトとはいえちゃんとキスシーンがあるのに、あそこだって「綺麗なふたりだよねー」とかいって霧ファンみんな超優しい!w

私も、観る前までは、堂珍さんと最後くっつくのかぁ…堂珍さんはかっこいいけど、あまり生々しい表現は…とか悶々としてたのに、いざ幕が開いてみたら、キスシーンも私のなかのスケベなオッサンが「うぃー!もっとやれやれー!」とか野次ってたもん(堂珍さんファンの方々、マジでごめんなさい)。いやー美男美女って本当にいいものですねぇ。

結論:霧ファンって面食い

 

堂霧といえば、カテコでのソフトイチャイチャもかなりな眼福でした。

24日のクリスマス抽選会のとき、堂珍さんが霧矢さんの肩に肘をかける→霧矢さんすまし顔でそれをスッと外す→堂珍さん笑いながらもう1回チャレンジ!って…

 

どこの海外青春ドラマですかーーーーーーーーい!!!

 

ハンサムでさわやか、上級生からも下級生からも人気の学年のヒーローと、美人でサバサバした姉御肌だけど男の子に対しては奥手(ここポイント!)なヒロイン友だち以上恋人未満物語始まる…?普段、闇に眠る私のときめきスイッチオーン!乙女センサー潤うー。

 

いやー美男美女って本当にいいものですねぇ(本日二回目)。

 

 

そして、島袋さんジュリア。

 

島袋さんファン的には、役柄的につらくなったりもしたかなぁ、と思う。お衣裳も地味だし。。ファンの方で、「せめて帽子取って…!」って言ってる人がいて、すごくその気持ちはわかった。好きな人の顔はちゃんと見えたいよね。乞う脱帽!

 

でも、かわいいジュリアだった!なんだろう、正直、リアルにモテるって意味では、シルヴィアなんか足元にも及ばない(あんな人手に負えないよ怖いよw)。

 

それを実感するのが、ラストのプロテュースを問い詰めていくところね。

「あーそうなんだー、あたしが傷つくのわかっててやったんだー。もーぜーーーったい許さないっ!」って、かわいいいい!!

 

ここ、演じ方によってはきつくなりすぎちゃう可能性もあったと思うんだけど、優しいんだジュリアが。たしかにこういう、なじりつつすでに心は許してる、って怒り方じゃないと、ラスト、元サヤハッピー!にはすんなりいかない。

こんなん、男子からしたら理想の彼女じゃない?ったくプロテュースは果報者ですよ!

 

ジュリアのハイライトナンバー「私にできること」の切実感もよかったなぁ。

歌い方は、ミュージカル女優さんというよりやっぱりシンガーさんのそれなんだけど、「歌」の語源のひとつは「訴える」である、なんてことを思い出したり。

 

個人的に一番キュンときたのは、ヴェローナで、プロテュースからのラブレターを「ないないないないないっ」ってダンダン踏み潰してるときの必死な後姿。ちょい鼻声なとこもキューティー!

 

 

と、主要な人たちの印象的ポインツを思いつくまま書き散らしてみました。

 

ご本人たちも、出演者の個性が「バラバラ」と言っていたけど、作品としてもその「バラバラ」具合が合うものだったので、そこは気にならなかったです。

 

もちろん、ミュージシャンとして活躍してきた人たちは、立ち方、舞台での居住まいひとつとっても、いわゆる舞台的ではないし、そこに腑に落ちなさを感じた瞬間も正直あります(その代り、ミュージシャンの人たちはライブ会場での立ち方というのを会得してられると思う)。

 

でも、その「舞台」っぽくない表現で、あ、こんな伝わり方するんだ、って発見もあって、それはとても新鮮で。

ひと言で言うのは難しいけど、舞台の方に比べて、ミュージシャンの方たちのほうが、いろいろな意味で直截、ダイレクト、生っぽく感情表現するんだなぁ、など。

 

で、その舞台畑もミュージシャン畑も混ざった「バラバラ」のなかだからこそ、霧矢さんの360度舞台人!な身体の力強さが如実になっていて、20年近く舞台に乗ってる職人さんさすがカコイイよ!と惚れ直せたいいますか、舞台中心に観てる自分には霧矢さん落ち着く―っていうかw

 

オーシャンズ11』同様、霧矢さん初めましてのお客さんにも、こういう女優さんがいるんだ、と認識してもらえた気配がするので、そこも嬉しいなー。

 

作品にはつまずいたけど(…)、カンパニーとしては「バラバラ」上等!で、いろいろ思うことあれど結構通えたのはその雰囲気も大きかったかもしれません。

 

あとはもう大阪しか行かれないけど、また全体にホットになってるといいな~、と期待しつつ再来週を待ちまする。