へのへの!

henoheno(ハワイ語)=かわいい=霧矢大夢さんと日々のあれこれ

【思い出し】花組『エリザベート』:その2

・蘭乃さんエリザベート

 

この作品で宝塚退団となる蘭乃さん。

エリザの感想というより、蘭乃さんというジェンヌさんの思い出について。

 

彼女はダンスの人であるため、歌の難易度が高いエリザベートについては、正直、大丈夫かなぁ?というドキドキ感とともに開幕したと思われます。

私も、この演目が発表になったとき、やはり手に汗握ったひとり。

しかし退団公演であるし、ぜひ有終の美を飾ってほしい!

 

果たして結果は……

 

 

杞憂だった!!!

 

 

ちゃんと生命力に溢れてて、年老いてもトートが恋に落ちたあのときの少女の面影のある女の人だった。

エリザというのは、この蘭乃さんにもともとある「少女性」が非常にいきる役だったんだなー、と実感。

あのひと目惚れした瞬間の「ただの少女」の名残がいつまでも消えないから、トートはずっとシシィを追ってしまうような感触。

 

 

堂々たるエリザを見せてくれた蘭乃さんですが、思い返せば、当初の彼女の印象というのはけっして際立ったものではありませんでした。

 

私は『虞美人』が花組さん初見というニワカなため、月組時代の蘭乃さんは生では観られておらず、はっきり認識したのは、もうトップ娘役としての『麗しのサブリナ』から。

 

サブリナのときは、ふーんカワイコちゃんだね、くらいで観ていたのですが、続く『愛のプレリュード』は、子どもっぽすぎで声がキンキンして苦しい…、とあまりいい思いも抱かなかった。。(あれは役自体も相当キビシイ女の子だったしね…)

 

そんななか、あれ?こういうジェンヌさんなのかな?と、俳優さんとして(私のなかで)輪郭がはっきりしてきたのは、『復活』のカチューシャ。

 

なんというか、全部さらけ出して、で、結構な確率で玉砕してるんだけど(ごめんなさい)、それでもめげずにさらけ出す。その全身全霊ぶりに思わず心を打たれる、そういうイメージ。

ということで、カチューシャ後は、可愛いお嬢さんらしい外見とは裏腹に、「体当たり」ジェンヌさん、という認識になりました。

 

その全身被弾ぶりがまた顕著だったのは、『愛と革命の詩』のマッダレーナ。

 

シェニエに死刑が言い渡される瞬間のマッダレーナの慟哭は、胸をえぐられる強さがありました。

 

で、また、この芝居と併演された『Mr.Swing!』のデュエットダンスが好きでねー!

さすがANJU先生!な、芝居っ気ある粋な振付で、そこをらんらんコンビが、いい具合に力が抜けたふうで、実に楽しそうに小気味よく踊ってくれて。

 

前々楽だっかな、蘭乃さんの鬘がルイーズ・ブルックスばりの黒髪ストレートボブで、あまりのかっこよさに、舞台写真くれよおおおおおと転がり回った記憶。

 

最初はロリっぽい印象一辺倒だった蘭乃さんが、蘭寿さんの力は大きいとはいえ、まさか大人の色気的なものを感じさせてくれるとは!

 

そしてラストとなった、彼女自身の憧れの役でもあるエリザベート

 

場面が進むにつれ、あどけない少女がどんどんとひとりの女性として強くなっていく様子が、蘭乃はなというジェンヌさんの歩いてきた道程とオーバーラップして、なんだか胸が熱くなってしまった!

 

今回の公演が明日海りおトップお披露目であると同時に、ちゃんと蘭乃はな退団公演に見えたということがとても嬉しかったです。

 

始まる前は、蘭寿さんと添い遂げ退団しなかったことも一因で、かなり風当りが強かったようですが、私は彼女のエリザベートが観られてよかった!

 

話ずれますが、最近の添い遂げ礼賛の風潮はちょっとなー…。

娘役ファンとしては、男役に比べてどうしても活躍期間が短め(低学年就任がデフォになってるし)、ってだけで残念な思いをするので、そこはニュートラルがいいなーと。

添い遂げも素敵!別々も素敵!みんな違ってみんないい!

 

閑話休題。。。

 

 

 

以前、筋金入りのヅカファンさんが、ジェンヌさんの条件がもしひとつあるならば?という設問で下記のような名言を残しました。

 

曰く「ジェンヌさんとは、常に前進、成長をし続ける生き物のことである」。

 

その言葉を借りるなら、私にとって彼女はまさしく「タカラジェンヌ」だったなぁ、と、らんちゃんエリザの「私だけに」を目に浮かべ、今しみじみ思います。